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昨年H21.11.21に東京芸術大学奏楽堂で行われた建築音響研究会(音楽音響研究会と合同)に参加した。

この奏楽堂(ホール)はオルガンやオーケストラ、オペラ、邦楽まで、 各ジャンルに対応するために、残響を可変させることができるようになっている。
(4分割された天井が昇降し、高さをかえ室容積が変えられる)

音楽の種類での”多目的”ホールである。 今回、音響学会の研究会ではこのホールの天井高さの違いを聴く機会を得た。 4分割された天井を組み合わせ4種の天井高さパターン毎に 木管楽器のデュエット(オーボエ、フルート)、ヴァイオリン、声楽(テノール)、琴の演奏を聴き比べた。

聴き比べの後の評価は、演奏者、先生、客席で、様々でした。 特に印象に残ったことは、琴の演奏者からのコメントで、彼女は終始、 短いほうが良い、長いと演奏しにくいとのコメントがあり、これは客席側で聴いていた私自身の感覚と合っていたと感じたことでした。和の楽器は、響きの長いコンサートホールで演奏する際には、独奏でも、合奏でも、難しいのだなと改めて感じた瞬間であった。

学生演奏者のコメントの中には奏楽堂の響きしか経験したことがないのかな?と感じるコメントもあり興味深かった。。
今回の研究会で知ったのだが、 奏楽堂では芸大の学生によるオーケストラの定期演奏会も催されている。 是非聴いてみたくなり、数日後に聴きに行きました。
もしかして未来の卵の演奏を格安で聴くことができる?!と自分が新人演奏家を発掘しているような気分にもなりそうな、わくわくした感じもしました。
演奏は、思い切りの良さで音をはずしてしまった場面もみられましたが、 若さならではのあせったり照れたりする表情も伝わってきてなんとも愛嬌が感じられるものでした。
この定期演奏会は西洋音楽はもちろん邦楽のコンサートも開催されている。 卒業に向けての催事も多く3月まで稼働率が高い状態。是非興味のある方は一度足を運んでみていただければと思います。

今思えば、”多目的”は”無目的”、なんてい言われることもありますが、 使う側の、熱い想いやコンセプトで支えられていれば無目的にならないのだ、と 奏楽堂を囲む人々を見ていて感じました。

楽しい&行きたい&使いたいと思えるホールを作る手伝いをしたい、と改めて感じました。

(千葉朝子記)